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(118) 空を見上げる

神宮外苑にほど近い事務所に、毎朝青山一丁目から一駅分歩いて通っています。365日異なる表情をみせるいちょう並木の四季を感じながらの道のりは、とても気持ちがよく、お気に入りの通勤コースになっています。

 ある日、青山通りを横断するいつもの並木前の交差点で、青信号を待っていたときのこと。バラッという音とともに、雨でもないのに髪を濡らすような液状の衝撃が走りました。
「?」信号機にたまっていた雨水が落ちてきたかな?とのんきに構えていたのですが、よくみたらコートの襟から通勤かばんの持ち手、そして中の財布や手帳にまで、できそこないの温泉たまごのようなしみが広がっています。
 そう。朝の並木のすがすがしい空気を満喫していたのは私だけではなく、振り返った芝生には、たくさんの鳥たちが憩っていたのです。彼らは、芝生にすわったり並木のこずえの上の方まで競争したり、思い思いの朝を過ごしているようです。私の待つ信号の上にも数羽とまっていました。犯人はそのなかの一羽でしょう。みごと私の左前身ごろ広範囲にフンダメージを与えてくれたのです。

 次の日から私は、その交差点で信号待ちするときは必ず、信号機に刺客がいないか見上げて確認するようになりました。
 それにつれ、嬉しい副作用が現れるようになりました。上を仰ぐうちに、日々変化する空の表情も追うようになっていったのです。

 思えば空を意識して見上げるなんて、もう何十年もしていなかったかもしれません。新潟ですごした子供時代には、どこまでもつづく金色の稲田のうえを抜けるように広がる青空を、家の屋根にのぼっていつまでも飽きず眺めるのが好きでしたが、大人になるにつれ、とくに東京に出て暮らすようになってからは、空の存在さえ忘れていたように思います。

 うろこ状の雲が空の高いところでつらなり、今年のさんまの豊漁をおしえています。
ちょうど今日すだちをいただいたので、荒くおろしただいこんと添えて焼きさんま、秋の到来を胃袋から歓迎することにします。
 空が、季節の移り変わりをこんなにもわかりやすくおしえてくれていることを、思い出させてくれた外苑の刺客さんたちに心のなかでお礼をいいながら、今日も気持ちよく出社しました。

     
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