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(12) 重慶火鍋 じゅうけいひなべ

 日々寒くなっています、日本でも鍋料理の季節です。すき焼き、しゃぶしゃぶ、みずたきなど……熱々の鍋料理を食べると、からだがぽかぽかで本当に気持ちいいです。初めて日本のお鍋を食べたとき、味がさっぱりし、具がシンプルなことに驚きました。透明に近いスープの中に香辛料や調味料など、何一つも入っていないように見えますが、それでも美味しくなれるのは実に不思議です。出身は四川省成都ですが、故郷の火鍋と比べると、非常に大きな違いがあります。
 初めて火鍋を食べたのは、重慶の大学に入ってからです。当時成都ではまだ流行っていないようで、火鍋はどんなものか好奇心で大学の同級生と一緒にお店に入りました。「毛牡」(センマイ)、「黄喉」(牛の喉)、「金針菜」などいままで聞いたこともない食べ物が出されて、動物のどの部分に当たるかもわからなかったし、食べる要領もまったく分かりませんでした。あぶら一面の真っ赤なお鍋を見て、唖然としました。地元のクラスメイトに食べ方を教えてもらって、とりあえず出された具は一通り口に入れましたが、唐辛子だけではなく、山椒の辛さが口、顔、頭の上まで痺れるようなひりひりの感じで、美味しいかまずいか全く味を判断することができませんでした。


重慶火鍋
 当時重慶の火鍋はただ辛いスープ一種類でした。大きな中華鍋の中に、豚足スープと生姜、唐辛子、胡椒、山椒、八角、茴香、桂片など数十種類の香辛料と一緒に煮込んだスープを入れて、数え切れないくらいの山椒の実と丸のままの唐辛子が50本以上もスープの表面に浮かせ、食べる前に店の人がまた500gの「黄油」(バター)の塊をスープに入れて溶かします。そのほうが美味しいと言われました。
 火鍋の具も最初はほとんど牛肉や牛の内臓類でした。火鍋の発祥地は重慶市の嘉陵江の川沿いで、昔、近くに牛の屠殺場がありました。料理屋はそこから安い牛の贓物などを買って、強い臭みを香辛料で消して、美味しく料理して、漁師や人夫たちに喜ばれたそうです。冬になると冷たい川風が吹くこの地方は、すぐ料理が冷めて、味が落ちますから、熱い鍋を囲んで食べる四川風しゃぶしゃぶが考え出されたそうです。以後火鍋の評判は周囲に知れ渡ることにより、やがて名物料理になりました。重慶の気候が湿潤しすぎたせいか、はじめは味の判断もできなかった火鍋ですが、私も無性にはまってしまい、重慶の大学にいた四年間、1ヶ月少なくとも2回以上火鍋を食べていました。

カンゾウの花
 四川省では曇り空が年中続いて、湿度は高く、人々があまり動きません。それでも陰にこもらず鬱々としないのは、食べ物の中の香辛料と大きな関係があるそうです。和山椒と異なる四川山椒は、独特の香りと強烈に痺れる辛み成分を持ち、健胃、消炎、離尿の効果も高いです。唐辛子との組合せに、さらにほかの香辛料が加わって、体内の老廃物を追出し、すっきりさせてくれるのです。火鍋のたれもとても特徴があります。ニンニクとごまベースのたれに好みで塩、味の素、オイスターソース、生卵などを入れてつけて食べます。ニンニクは消毒、食中毒を防ぐ効果があり、ごま油は熱いものを冷まし、「清熱解毒」の効果があります。一緒につけて食べると、ごま油が腸壁のまわりに附着し、唐辛子など香辛料の刺激さを和らげて、腸を保護します。
 大学を卒業した後、成都に戻り、街中「火鍋」と言う看板のお店がどんどん増え、重慶火鍋のような単純な辛いスープだけではなく、「鴛鴦鍋」と呼ばれる真中に二つに仕切られた鍋を使い、片方は唐辛子、香辛料を大量に入れた辛いスープ、もう片方はトマトやナツメの入った全く辛くない白い豚骨スープと、一度に2種類の鍋を味わえます。辛いものを食べるのは中国でも限られた地方ですが、「鴛鴦鍋」の誕生で、「火鍋」は全国的に爆発的な人気を得て、名前も「四川火鍋」になって、具も羊肉、鶏肉、ウサギ、スぺアリッブ、ウインナ―、ハム、魚介、ちんげん菜、ほうれん草、冬瓜、白菜、椎茸、もやし、蓮根、ジャガイモなど、とにかく何でも入れるようになり、非常に種類が豊富になりました。私にとしてはやはり大学時代に食べた「重慶火鍋」、特に「金針菜」が一番美味しくて印象が深いものです。
                                                                                            By  Lin
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