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(17) 風邪ひきのおせんべい

バリ島・ウブドのはずれプリアタン村の定宿。ちなみに王宮のゲストハウスである。
母屋に隣接するあずまやで昼寝をしていた。日かげをわたる間にほどよく冷えたそよ風が、大の字に寝ている私のスカートのすそをいたずらしていく。青とも藍ともとれる紺碧のスカート。近くの市場で買ったろうけつ染めの1枚だ。お気に入りなので、バリにいるときはいつも着ている。

「クルプックが揚がりましたよ。熱いうちにつまみましょう」
王宮のお手伝い ニョマン君が夢うつつを往来している私を現実に引き戻しにやって来た。手には透明なプラスティックの容器を抱えている。中に入っているのは〈クルプック・ウダン〉。厨房で揚げたてのえびせんべいだ。

「これ、おいしいよね。わたしこれいっぺんに容器ぜんぶ食べられるよ」
遠慮なく容器からせんべいを取り出しむしゃむしゃ食べる 私。

食べる、食べる、食べる。・・・いちどにたくさん食べすぎて、すこし休む。
容器のふたをあけっぱなしにして、休む。
「サトコ、風邪をひきますよ」脈絡なくニョマンが言った。

「風邪?ひかないよ〜」笑う私にニョマンは『ちがいます』とジェスチャーでふたの開いた容器を コレコレ と指し示した。

『風邪をひく』、インドネシア語で『マスック アンギン』なんだけど、そうか。確かに「マスック=入る、アンギン=風」だしね。ヒト以外の対象にもこの言葉は使われるのか。開けたままにしておくとせんべいも風邪をひいちゃうんだぁ。
意訳するなら『湿気る』となるのかしら。・・・ことばって深いなぁ〜。

期せずして感心しきりのおやつタイムとなった―

さて日本に帰り、南国との気温差でさっそく本当の風邪をひいた私。友達に「風邪?」ときかれ、得意げに「うん。体が湿気ちゃったのよ」と答えたことは特筆するまでもない。

これからのバリは乾いた心地よい季節をむかえる。堂々とクルプックの容器をあけっぱなしにして食べ放題できる季節だ。

「プリアタン王宮では時間がゆっくりながれる」 By Ito


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