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 (187)「愛の不時着」を、もう見ましたか?

「愛の不時着」を、もう見ましたか?

 6月に朝日新聞の「天声人語」にも取り上げられた韓国ドラマ「愛の不時着」をご存知でしょうか。去年の12月から今年の2月まで放送されたテレビドラマで、日本ではNetflixで視聴することができます(有料)。日本での配信は2月からで、ちょうど「ステイ・ホーム」の時期であったこともあり、黒柳徹子さんら著名人も含め、広範な層に静かなブームを巻き起こしています。

今回のブームは「冬のソナタ」以降のいわゆる「韓流ブーム」と違う層にも「ハマる」人が続出しているといいます。「ハマる」理由は多様ですが、ハラハラ・ドキドキのストーリー展開、粋なセリフの数々、主役の二人~韓国のイケメンを代表するヒョンビンと円熟の境地に近いのにどこか初々しいソンイェジンの熱演、ジェンダーの視点、センスあふれるファッションなどとともに、朝鮮民主主義人民共和国(以下朝鮮)がドラマの舞台となっていることが大きな要素ではないでしょうか。

 ものがたりは韓国の令嬢が朝鮮に「不時着」してから、朝鮮の軍人とのラブロマンスを展開するという実に荒唐無稽な設定ですが、韓国と朝鮮の生活様式や言葉の違いなど朝鮮の人たちの暮らしぶりが描かれていて、とても興味深いものです。

「下の町」「世帯主」「喜び悲しみ症」「血型」...何のことかわかりますか? そんな言葉や習慣の違いにも増して、朝鮮の人たちの温かさが描かれます。日本では「朝鮮には言論の自由などというものは皆無」「ヤミで韓国製品なんか売っていたら死刑」「飢えて、汚らしく、やせ細った哀れな人民」...そんなステレオタイプを思い描くようマインド・コントロールされていることがよくわかります。

 ドラマでヒロインが「私はアフリカにも南極にも行けるのに、あなたはよりによってここ(朝鮮)にいる」と語ります。どうして南北分断が生まれ、今も続いているのか。大本に日本による植民地支配があることは誰も否定できません。それなのに、南北融和が進むことをこころよく思わない日本人が多いことはとても残念です。

 「自由の国・日本」とか言っていますが、朝鮮に旅行することは事実上できません。早く、自由に朝鮮の町や村を歩ける時代になってほしい。新型コロナ感染症と一緒に、不自由な日本を解き放ってほしい。自粛に疲れた脳がそう叫んでいます。



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