ちょうど1年前、2015年の元旦に果たせた願いがありました。
奈良・東大寺の大仏様のお顔前にある小窓(正式には桟唐戸という)が開き、大仏殿の外にいながら大仏様を拝むことができることを知ったのは、もう何年も前のことでした。
そのチャンスは年に2回のみ。元旦の午前0時から8時と盂蘭盆最終日8月15日の夜19時から22時のあいだのわずかな時間です。
桟唐戸の歴史はさほど古くなく、鎌倉時代の大仏殿再建時に、勧進職だった重源(ちょうげん)が中国を習って採用したものだそうです。
当時は大仏殿に入るために拝観料が必要だった(現在は中門より内側の敷地に入る時点ですでに必要)ため、元旦には一般庶民が広くもうでることができるように大仏殿の外からでも拝めるようにしたのではないかと想像しています。
東京で会社員生活をおくる私には、容易に詣でられない夢また夢の企画でしたが、幸運にも2014年の大晦日から明くる15年にかけて奈良のビジネスホテルに空室が出たのです。これは大仏様が呼んでくださったに違いないと感謝し、さっそく奈良入り。
そして念願の桟唐戸越し初もうでを果たしたのでした。
参拝中はあらゆる角度、位置から大仏様をカメラに収めた私。興奮して撮りつづけた成果は100枚にものぼる数になりました。
ところが、東京に戻り画像をチェックして愕然…夜間で光量がたりなかったために、ほぼすべての画像がぼんやり仕上がっていて、まともに見れるものがほとんどなかったのです。
大仏様は奈良には呼んでくださったのに、ご自身を美しく写すことにはお許しをくださらなかったのでしょうか。
この1年、そればかりが悔やまれて…(仕事も手につかない毎日でした)。
今年の元旦、私はまた奈良の地を踏みます。
今度は美しい写真を撮るのだ!!と、今から作戦を練って…(仕事が手につきません)。
その成果は追ってご報告いたします。
みなさまはどんな元旦を過ごされましたか?
今年こそは明るいニュースがあふれる平和な年になりますように。
みなさまに幸多かれと、初もうでで大仏様に祈念いたします。