PICO TOUR 明けましておめでとうございます。
今年がどんな年になるのか、それを読み解くカギになると思われる、最近担当した特徴的なツアーについてご紹介します。
まず、沖縄です。１２月はじめは米軍による相次ぐ事故で、県民世論が沸き立っていました。辺野古の新基地建設反対運動は切れ目なく続いていました。名護では２月の市長選挙で基地建設反対の市民世論を示そうと奮闘していました。今回のツアーで、沖縄の米軍政反対・祖国復帰運動の象徴的存在でもある瀬長亀次郎さんの娘と孫に会う機会がありました。彼の好きなことばである「不屈」が今年の沖縄の姿と重なって見えます。
暮れには中国の南京と上海で、歴史教育の授業実践を交流するという、10年ほど前から断続的に取り組まれている訪中団の旅行手配をお手伝いいたしました。日中間の歴史認識の相違を認知し合いながら、その溝を埋めて行く地道にして壮大な活動です。この東アジア近現代史における歴史認識は、「明治維新150年」礼賛キャンペーンのウソに騙されないためにも、2018年の重要な視座となるでしょう。
旅行の仕事は典型的な「平和産業」です。平和憲法を活かすかなくすか、そのことが旅行業従事者にとっても、すべての国民にとっても、鋭く問われる年になります。人と人、地域と地域、民族と民族が相互に理解を進める多文化共生こそ、平和を生みだす母胎となることでしょう。世界のどこからも、世界のどこへも旅行できる社会を望みたいですね。
