私はブータンの旅行社の者ですが、ぜひ一度ブータンのお話を聞いていただけませんか?
今から7年ぐらい前、一通のメールが届いた。
当時 私はブータンについての知識はほとんどなく、国民幸福総生産という言葉を知っている程度だった。来社した表さんは華奢なかわいらしい女性だった。聞くとブータンの方と結婚して現地に暮らしているという。
話を聞いているうちに、なぜブータンに嫁いだかを知りたくて急にブータンに興味を持ち始めた。
その後、お客様と一緒にブータンを訪ねた。美しい民族衣装で出迎えてくれた彼女は言われなければ日本人だとわからないほど現地に溶け込んでいた。
旅行中、いろいろお話を伺った。ブータンに旅行をしていまの旦那様と知り合ったこと、今は大家族の中でくらしていることそして可愛い息子さんがいることを知った。
言葉の壁、風俗、文化の違いだけでもたいへんなのに10人を超える家族の中でどうやってくらしているのだろう?でも 彼女はさりげなく、楽しく話してくれた。その中でも忘れられない話がある。
― 家にはねずみが多く、夜になると走り回ってねむれない。そこで 日本からねずみとりをわざわざ持ってきて仕掛けたそうだ。案の定 ねずみがかかったが、殺傷をしてはいけないお国柄、ねずみ捕り機にかかる度に家族が逃がしているとか ―
ご縁がながくつづき、今 彼女の会社と当社は業務提携を結んでいる。そして このコラムの欄にも書いてくださっている。
今は二人目のお子さんにも恵まれ、仕事と子育てに追われている日々だろう。先日 来日した国王夫妻も私たち日本人に忘れられない印象を残したが、こんな日本人女性もブータンに暮らしている。
表さんのブログからお借りしたブータンの写真です。
http://prayerflag.exblog.jp/