【15】成都パンダ研究所

中国四川省、成都北の郊外に、動物園ではなく、パンダを飼育、繁殖させるための研究所、「パンダ繁殖基地」があります。四川省出身の私にとっては、パンダは珍しいものではありませんし、その周辺の道路は交通渋滞がひどく時によっては、2、3時間かかると聞いていたので、中国にいる間は、足を運んだことがありませんでした。

日本生まれの息子は、パンダを非常にかわいくて、珍しいものだと思っているようです。パンダを見るために上野公園へ連れて行ったことがありますが、一度目は、パンダはメキシコに出張中のため、見ることは出来ませんでした。二度目は非常に長い行列で一匹か二匹しかガラスの部屋にいなかったので、大勢の観客の中で、結局はっきり見えませんでした。

去年の年末、二年半ぶりに里帰りしました。パンダ繁殖基地まで新しい道路ができたと聞いて、早速子供を連れて行ってみました。タクシーをひろって市内から25分で着きまして、意外と近いことに驚きました。

基地と言えば確かに基地らしく、非常に広いです。パンダの野外生存環境を模して造ったそうです。樹木や竹がたくさん植えられて、緑化率は96%に達しているそうです。空気がきれいなのは印象的でした。歩いて15分、目の前の柵の中にレッサーパンダが現れて、びっくりしました。ここはジャイアントパンダだけではなく、レッサーパンダも飼育しています。初めてレッサーパンダーを見た息子は大興奮。手を振ったり、「アイ、アイ」と挨拶したりして、園中彼の声だけ聞こえて、非常に目立ちました。

観客が少ないのも意外でした。入園30分、ヨーロッパ系の家族三人だけに会って、現地の人はパンダの世話人以外観客がだれもいませんでした。そうですね、私と同じ、パンダの故郷の人はわざわざパンダを見るために来ないですね。上野動物公園のパンダと比べて、寂しいかもしれませんが、観光客としては、ゆっくりはっきりパンダを見ることができ、最高でした。

現在園内には50頭のパンダがいるそうです。群居生活が好ましくないパンダの生息習慣に合わせて、「家族」ごとに庭付きのおうちを造りあげて、お庭のまわりに深い濠と柵が造られて、そこには2、3頭を一つのグループにして遊んだり、餌を食べたり、寝たりして一日を過ごします。私たちもこんなに身近にパンダを見ることができるのは本当に贅沢な気分でした。

園内あまりにも広すぎて、四ヶ所ほど見学したら、もう疲れとしまいました。休憩中、女性の飼育員に会いました。息子の日本語を聞いて、ニコニコ「こんにちは!」と日本語で挨拶してくれました。「パンダ好き?」とまた息子に声をかけてくれて、ちょっとびっくりしました。「日本語上手ですね!」と彼女に話しかけると、「日本人のお客さんが良く来るのよ。そしてボランティアでパンダの餌作りや、パンダ舎のお掃除などで来られた日本人の方が簡単な日本語の会話を教えてくれたの。」と中国語で説明してくれました。
  なるほど、パンダのお陰で、四川省の人々も積極的に国際交流活動を行っています。四川省出身の私もその架け橋になって、何か役に立つことができたらいいなと思いました。

上野のパンダ
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帰りに入り口の記念品売り場でパンダのおもちゃをたくさん買った息子は大満足でした。

by Lin

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