【64】憩いの場

1972年に亡くなった第3代国王の意思を継ぎ1974年に建立された白い仏塔のメモリアル・チョルテン。ブータンの首都・ティンプーの街の中心部と国立病院の間にあり、ティンプーの人の憩いの場となっています。朝から晩までお祈りをしている老若男女の姿でいっぱいです。みなこの白い仏塔の周りをお祈りしながら時計回りに廻っています。

お年寄りにとってメモリアル・チョルテンは行けば誰か知り合いに会えるという場所でもあり、祈りながら知り合いとおしゃべりをしている姿であふれています。早いスピードではありませんがずっと歩いているので健康的です。周囲には芝生のスペースもベンチもあるので、疲れると座って休んだりもできます。民族衣装のキラ(女性用)やゴ(男性用)の懐にちょっとしたおやつなども持ってきていて、友達と分け合って食べたりしている姿も見かけます。大きなマニ車の下で一日中座ってお祈りをして過ごす方もたくさんいます。

お年寄りだけでなく、若い人も学校や勤めの前や後に立ち寄りお祈りをしています。ここでお祈りすれば願いごとが叶うと言われているので、試験の前には学生の姿が多くみられます。

田舎から来た人も白い大きな仏塔はティンプーの谷のどこからでもよく見える便利な場所にあるし、田舎からティンプーに移り住んだ知り合いにも会えることがあるのでよく行きます。

義理の母も暇があるとメモリアル・チョルテンへ出掛けて行きますし、街に行く時に横を通り過ぎると立ち寄ります。私もすっかり影響を受け、横を通り過ぎる時は行かないと縁起が悪い気がしていつも立ち寄っています。最低3周は廻った方が良いそうです。

第5代国王が戴冠された2008年には仏塔の周辺にある大きなマニ車、バターランプを灯している建物や広場を大幅に整備しました。仏塔の中は3層に分かれていて立体曼荼羅になっており、内部も見応えもあります。

ブータンへご旅行の際には是非メモリアル・チョルテンに立ち寄ってみてください。仏塔の中はガイドと一緒でなければ入れませんが、敷地内には誰でも入れます。ブータン人の心の底に根付く仏教への信仰心を感じられると思いますので、朝夕のフリータイムにブータン人と一緒にふらっと廻ってみてください。

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