【191】秋の丹沢

 10月の末に天城峠を越えて伊豆を訪ね、箱根峠を越えて芦ノ湖を回りました。紅葉にはまだ少し早くて、木々の葉の僅かな色彩の変化が、秋の深まりを予感させました。天城越えでは頭頂に薄化粧した富士山が大きく見えましたが、箱根では雲に覆われていました。
 このところ、故あって横浜市の戸塚界隈で過ごす時間が長くなりました。戸塚は起伏に富んだ地形ですが、北側に高地がないせいか、丹沢山塊がくっきりと見えます。私が住まう近隣市からは富士山は美しくその姿を現すのですが、丹沢がきれいに見える場所は少ないようです。戸塚から見える丹沢と富士山は近景と遠景の妙なのか、奥行きのあるスケールの大きな景観を成しています。
 今から500万年ほど前に、こんにちの丹沢が本州に衝突し、100万年ほど前に、こんにち伊豆半島となっている島が本州に衝突したそうでが、その際の隆起と侵食によって丹沢の山並みが形作られたそうで、伊豆なしには丹沢はなかったことになります。
 これまで馴染みのなかった地から新しい視野が開けてくることもあるのだなと、自分を励ましながら、コロナ禍の日々を過ごしています。

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