わたしの夫が南アフリカ出身のため、里帰りや冠婚葬祭で南アフリカを訪れることがあります。南アフリカはやっぱり遠いです。直行便はなく、香港やシンガポールといったアジアを経由すると、トランジットは含まず飛行時間だけで約17時間。最近は中東経由のフライトもあり、飛行時間は18時間強。お手ごろ価格で利用者も増えていています。とにかくこれでもかというほど何本も映画を見ることができます。
南アフリカといえば、先ずはサファリ。クルーガー国立公園は南ア北東部のリンポポ州とムプマランガ州に跨って存在するアフリカ有数の大きさ(四国とほぼ同じ面積)を有す鳥獣保護区でほぼ手付かずのままの自然が残されています。公園内にはいくつかのキャンプ=来場者用宿泊施設があります。四国ほど大きいので、日帰りではとても見足りず、通常数日は公園内に留まり、一つのキャンプからまた次のキャンプまで車を走らせ、その間に野生の動物たちとの出会いを楽しみます。わたしは、動物好きではないですが、野生の動物を始めて見た瞬間は、シマウマだ!キリンだ!象だ!と叫び、とても感動したものです。ただそこにいるだけですごい存在感で、やはり上野動物園の動物とは全く違い、日々の弱肉強食の世界を生きる動物たちは、キュッ、プリっと身がしまっています。
夜が明ける前のまだ暗い中で始めて、雌のライオンに遭遇したときは息を呑みました。車を止め、この雌ライオンが通り過ぎるのをじっと待ちました。そのオーラにみんな完全に圧倒されていました。ぽっと現れる大木、ボアバブの木は何百年も前からこの地で繰り返される自然の摂理を見届けているのだろうと思いはせてみたりしました。
南アフリカの地には欧米やアジアにはない自然や文化がたくさんあり、人生観を変えるような素晴らしい経験ができる地です。またの機会にまた違った南アフリカをご紹介できたらと思います。