旅の楽しみのひとつはショッピングですが、骨董市やアンティークマーケットは、訪問した土地の歴史を思わせるものから、数十年前の雑貨まで、時を越えた素敵な掘り出し物との出会いの可能性を秘めたワクワクする場所だと思います。
海外旅行のツアー商品でも、アンティークマーケット訪問を目的としたものはたくさんありますが、もちろん日本国内でも、各地で毎週のように蚤の市・骨董市が開催されています。
骨董に興味はあるけれどまだ収集しているものがない、気軽に骨董の世界に触れてみたい方におすすめなのが、東京で年に数回開催される室内開催の大規模骨董市です。天候にも左右されず、暑さ寒さや、休憩場所・トイレなどの心配もなく、ゆっくりとたくさんのお店を見てまわることができます。
今回は、室内開催の骨董市のなかでも年2回開催している『骨董ジャンボリー』を見学してまいりました。
500ほどの出店業者が、東京ビッグサイトの1つのホールいっぱいにお店を出す様子は、まるで大きな宝箱のようです。
ホールの中には休憩ラウンジも設けられ、他にもビッグサイト内のレストランや通路の休憩椅子も利用出来るので、歩き疲れても安心です。
ジャンルは和骨董、洋骨董だけでなく、TOY&コレクタブルという、比較的歴史の浅いレトロ雑貨やTOY類などのブースもあり、数百円の昭和レトロな観光地の置物から、ゼロの数を数えてため息をつくような焼き物まで、様々な古い物を間近に見ることが出来ました。
お客さんは老若男女様々で、着物を着た若い女性や、欧米人のご家族、グループ旅行中のような中国系の6人くらいの団体さん、携帯電話で話しながら商品の説明をしている様子の仕入れに来ている業者さん風中国人男性などなど。
出展者も、流暢な日本語を操ってお客さんと談笑する栗色の髪の欧米の女性や、中国・韓国系の店主の方も多くいらっしゃるようでした。
「僕は人形が大好きなんです。大好きだから売りたい、けれど売りたくないんです。」
ある店主の方の言葉が印象に残りましたが、売る方も買う方も、みな古いものへの愛情がたっぷりつまった素敵な空間でした。
ひとりで歩き回って、あっという間に4時間ほど過ごした骨董市の戦利品は、傷があるので格安だった耐熱ガラスファイヤーキングのマグカップと、昔祖母の家にあったような昭和レトロ風ガラスの小皿2枚、手のひらサイズの北海道の木彫りの熊。
いつか収集してみたいものと出会ったら、是非海外へも骨董市目的で行ってみたいと思います。