ミャンマーに生まれて育った自分にとって、ミャンマーで一番良い所と聞かれたら、迷うことなくパガンをあげる。
ここに私が撮った好きな写真がある。パガンのミンガラーゼディパゴダのテラスからの1枚だ。このパゴダはパガン王朝最後のものといわれている。 正方形の3層の台座の上に釣鐘型の塔が建っており、そのバランスのよさと、素焼き煉瓦を石畳のように敷き詰めたテラスが美しい。パガンには数え切れないほどのパゴダがあるが、とりわけ気にいっている。
パガンに行くと必ず、このテラスに登ってみる。空が広くそこには透き通るような風が吹いている。目の前にはパノラマのように遺跡群が広がり、西側には小船を浮かべながらエヤワディ川がゆったりと流れている。とりわけ 周りを赤く染める夜明けの美しさは息を呑むほどだ。
イェ・トゥン・ウー