【188】旅の力

 今年の梅雨明けは遅く、ようやく夏本番といった感じです。学生時代から夏は旅へでかけるものときまっていました。毎年、夏を迎える時期になると親しい友人と何回も会って、旅のプランを練っていました。

 社会人になってからは、必ずと言っていいほど夏の時期は添乗にでていました。当時の添乗は10日間から14日間と長いものでしたので、行って帰ってくると夏が終わったような気になり少々さみしい気持ちになるのが例年のことでした。
 
 数多くの夏の旅の中で、忘れられないのはシルクロードの旅です。ウルムチ・トルファンを起点にクチャ・カシュガル・ホータンとタクラマカン砂漠を半周しました。遠くに見える蜃気楼を追いかけて、ひたすら走る日々。冷蔵庫さえなく、毎日 水をどう確保するかも大きな課題でした。バスが行かれないところは四輪駆動に乗り換えての移動、常に砂にまみれていたように思います。最終地のホータンで、無事に到着の報告をしようと会社に電話をしました。聞き取りづらい電話から日航機墜落のしらせを聞き驚愕しました。 1985年の夏のことでした。

 今、自由に旅に行けない日々がつづいています。無性にシルクロードへ行きたくなります。シルクロードの旅は肉体的にも精神的にもきつく、1日が終わると添乗ノートのその日に
×をつけ、あと何日で日本に帰れると自分を励ましていました。それにも関わらず、また行きたいと思える旅の力に驚きます。

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